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■研究内容(3つの強み)

 入江研究室では、世界最先端の研究を実施するにあたり、1) 人工衛星からのグローバルな観測と地上からの正確な観測を独自に融合した手法、2) 最先端リモートセンシング手法を活用した多成分同時観測、3) 独自の国際地上観測網(SKYNET)による多点観測 を強みとしています。

1) 人工衛星観測と地上観測の融合利用
 大気中の微量ガスやエアロゾル等の大気環境に関するデータを解析し、グローバルな視点で大気汚染の現状とその変動要因を研究しています。人工衛星観測と地上観測の融合利用により、特にアジアにおける大気汚染物質(窒素酸化物、エアロゾル等)がいつ、どこで、どの程度変動しているかについて定量的な研究を実施しています。

衛星観測と地上観測の融合利用のイメージ


OMIセンサーの対流圏NO2カラム濃度データ(年平均値のアニメーション; 2005~2017年)


MODISセンサーのエアロゾル光学的厚さデータ(年平均値のアニメーション; 2001~2012年)

2) 最先端リモートセンシングによる多成分同時観測
 地球環境変動研究においては多成分の同時観測が格段に研究を進展させます。一般に多成分同時観測を実現させるためには異なる観測機器を集結させる必要があり、多大な研究リソースが必要となります。入江研究室では独自にMAX-DOAS法(多軸差分吸収分光法)という先端的リモートセンシング技術を開発し、世界に先駆け実大気で実証観測を実施、さらには、ガス(エアロゾルの前駆体を含む複数の無機・有機ガス)・エアロゾルの多成分同時観測が可能となる手法へと拡張させています。MAX-DOAS法を利用した研究はこれまで主に大気化学の分野で実施してきましたが、今後は、大気圏のみならず多圏相互作用の観点など、異なる分野への新展開も狙います。

MAX-DOAS法の観測ジオメトリーと特徴

MAX-DOAS法からリトリーバルされた多成分の高度分布データの例(2009年のオランダでの観測結果)
 
2014年9月より開始したタイにおける多成分観測

3) 独自の国際地上観測網(SKYNET)による多点観測
 入江研究室は、大気物理・大気放射の研究分野に根ざした形でSKYNETというエアロゾル・雲・放射の国際地上観測網を主導しています。この枠組みの下、MAX-DOAS法による観測を付加し、大気化学・大気物理・大気放射の研究分野の共通項であるエアロゾルを軸にガス・エアロゾル・雲・放射の包括的大気環境観測システムの構築を行っています。こういった先端的なリモートセンシング技術の新展開は、次世代衛星観測ミッションの地上検証データのニーズと合致するなど、関連する地球環境変動研究の世界的研究拠点形成につながることが期待されます。

SKYNETの主力観測機材であるスカイラジオメーター


■プロジェクト
a) SKYNET(スカイネット)
 エアロゾル・雲・放射の国際地上観測ネットワーク

b) APOLLO/Anu (or uvSCOPE)
 次世代の宇宙からの大気汚染観測ミッション計画

c) CREST/EMS
 「分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開」プロジェクト最強チームとして採択されました。

d) 科研費S(研究代表・鵜野先生(九州大学))
 「多波長ライダーと化学輸送モデルを統合したエアロゾル5次元同化に関する先導的研究」

e) 気候変動観測衛星GCOM-C
 気候変動に影響を及ぼしているとされる地球上の様々なデータを取得して、温暖化などの気候変動メカニズムの解明や黄砂の飛来状況監視、海洋プランクトンの観測による漁場推定などを目指す衛星ミッション

f) 韓国の静止大気化学衛星観測
 韓国の静止大気化学衛星観測計画(GEMS)



■論文・学会発表
論文リスト
発表リスト