「第5回中国新疆ウイグルの環境に関するシンポジウム」
近年、新疆ウイグルではタリム盆地を中心とした資源開発が盛んになり、またそれに伴いタクラマカン沙漠には縦断道路が完成して、世界の秘境としての雰囲気が失われつつあるようです。
しかしタリム盆地のみならず新疆ウイグル全体は、依然として文理にまたがる基礎科学研究の対象として、特にダストストームの発生、荒漠化、土壌の塩分集積といったような生活環境の研究の対象として極めて重要、かつ興味ある地域には変わりません。特に近年は地球温暖化によって新疆ウイグルを取り巻く周囲の山岳の氷河の融解が急速に進行しており、その水資源の将来は地域の住民の生活にとって、決して明るいものではありません。
本プログラムは、2人の新疆ウイグル出身者を含む研究者によって構成しました。新疆ウイグルの環境問題について、興味ある話題が聞かれるものと思います。皆様のご参加をお待ちしております。
日時:2006.2.24(金)13:00-17:00
会場:千葉大学 松韻会館
講演者(予定)
1.甘粛省敦煌の黄砂観測(仮題)
真木太一(九州大学農学研究院)
2.衛星データを利用した中国内陸部を輸送起源とする風送ダストの把握
伊東明彦(宇宙技術開発株式会社)
3.乾燥地域の水資源利用と地域環境 ーオゲン河流域シャヤ灌区の事例ー
アブドサラム・ジャラリデン(北海道大学大学院農学研究科)
4. GISによる新疆の農地と水資源(仮題)
デリヌル・アジ(千葉大学)
5.CORONA衛星写真から探るタリム盆地および周辺地域の活断層
渡邊三津子(総合地球環境学研究所)
6.タクラマカン沙漠南北周辺の土地被覆変動
斉藤尚広(千葉大学)
7.中国新疆ウイグルのASTER衛星データ
渡辺 宏(資源・環境観測解析センター)