幾何補正のページ

幾何補正は衛星データを地図と重ね合わせたり、異なる画像どうしを重ねて、地理情報処理を行うための基本的なテクニックです。ここでは、ER Mapperを使って対話的に処理を行う方法を紹介します。

幾何補正には、@GCPを与えて、画像に緯度・経度情報を与える方法、A基準画像に他の画像を合わせる方法、B画像のデータムや投影法を変換する方法、Cその他、があります。順番に紹介することにしましょう。

GCP(Ground Control Point)は地上基準点のことで、画像上の複数の地点のライン・ピクセル(画像座標)に対応する緯度・経度の組み合わせから、画像座標を緯度・経度に変換する式を決定することができます。

画像にGCPの緯度・経度を与えて、幾何補正する方法

画像から緯度・経度のわかっている複数のGCPを選択し、ER Mapperに渡します。ここでは、国土地理院の2万5千分の1地図画像を使います。

ちょっと見にくいのですが、図郭は「船橋」です。オリジナルの画像はTIFF形式で提供され、サイズは幅:4696画素、高さ:3862画素の大きなファイルです。TIFFはER Mapperで読み込むことができますので、ファイル形式にGeoTIFF/TIFFを選択して表示させてみましょう。

上の画像はER Mapperで表示させたTIFF画像ですが、これをER Mapperで処理できる形式に変換します。

[File]-[Save as]で、[Files of Type:]に[ER Mapper Raster Dataset(.ers)]を選択します。ファイル名は自分でつけます。ここではFunabashiにしました。

パラメータを確認後、OKボタンを押すと、変換が始まります。しばらくすると、ファイルができあがりますが、@Funabashi、AFunabashi.ersの二つのファイルができあがります。このファイルの意味はもうわかりますね。@の拡張子なしのファイルが画像データで、地図画像ですからRGBの3バンドのデータがBIL形式で格納されます。AのFunabashi.ersはファイルディスクリプタで、画像のサイズ等の情報が格納されています。

ここで、Alogorithmウインドウを開いてみましょう。今は読み込まれているファイル名はFunabashi.tifになっていますが、RGB各バンドにFunabashi.ersを読み込み、[File]-[Save as]で、[ER mapper Algorithm(.alg)]としてセーブしましょう。


次は、できあがった画像データを使って、実際に幾何補正を行います。