第3章 雨と風

この章では気象学・気候学に対応する内容を講義します。この分野には地球物理学的および地理学的側面がありますが、地理では暮らしとの関わりも重視します。気象は災害とも関連していますが、気象学で扱うのはハザードとしての気象現象です。集中豪雨や台風といったハザードの動態が精確に予測できたら、皆さんは合理的に行動できますか。おそらくそれは難しいのではないかと思います。それは、故郷を思う心理的側面が無視できないこと、避難といっても都会では近隣の土地の性質がわからなくなっていること、いろいろな理由があると思います。
一方、気象や気候は私たちの暮らしに恵みや潤いを与えてくれます。常に晴天が良いというわけではないのです。雨は作物にとっても恵みとなり、洪水にも自然の新陳代謝を促す作用もあります。人間と自然は相互に関係し合っています。ただし、人間の作用が大きくなりすぎて、気候システムにも影響を与えるようになってきました。
そこで、あなたの日々の暮らしの中で、気候に影響を与えているかも知れない、と思われる営みについて、その理由とともに記述してください。

 今回の課題は少し難しく、調べ物をする必要があるでしょう。なるべく、“思う”ではなく、“考える。なぜなら”という文脈で記述を試みてください。


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