衛星から見た千葉県

ImageWebServerにより1972年と2001年の千葉県画像が閲覧できます。

人類初の衛星が打ち上げられたのは1957年、地球観測は1960年から始まりましたが、宇宙に置いた眼の視力が向上するのは1972年のランドサット1号の打ち上げ以降です。この時、人類は700kmの上空から80mの分解能で地表面の状態を観察することができるようになったのです。その後は、視力はどんどん向上し、現在では1mより小さなものも見ることができるようになりました。

アメリカの地球観測衛星ランドサットは1972年の1号から継続して後継機が打ち上げられ、現在は7号機が地球の周りを飛んでいます。ということは、すでに30年以上にわたる画像の蓄積があるといういうことになります。この間に地表面はどのように変わったのでしょうか。そして私たちの生活にはどんな変化があったでしょうか。ランドサット衛星を使って地表面の変化を観察してみましょう。

1972年11月26日 1985年 1月23日 2001年11月27日

画像をクリックすると拡大できますが、サイズが大きいので注意してくださいね。1972年はMSS画像で、分解能は60mに調整してあります。1985年はTM画像で、30mの分解能です。2001年のETM+画像には15m分解能の白黒画像が追加されたので、ソフトウエア処理によって15m分解能のカラー画像を作成しました。

注)日本でランドサットの受信が始まるのは1979年からです。1972年のMSS画像はNASAのアーカイブから探しましたが、残念ながら館山地域の画像は保存されていませんでした。よって、館山地域だけ1980年の画像を埋め込んであります、

これらの画像が赤く見えるのはなぜでしょう。それは1号に搭載されたMSS(Multi Spectral Scanner)は緑と赤と近赤外の画像を撮影できますが、青のバンドがありませんでした。そこで、コンピューターの青・緑・赤に、それぞれ緑・赤・近赤外で撮影した画像を割り当てて発色させました。緑の葉を持つ植生は近赤外の光を強く反射するという性質がありますので、これらの画像では植生域が赤く発色しているのです。

ランドサット4号以降に搭載されたTM(Thematic Mapper)というセンサーは青のバンドを持っていましたので、自然の色を発色させることができます。そこで、2001年11月27日の画像を使ってTrue Colorの画像を作成しました。画像をクリックすると大きな画像が表示されます。

画像の比較によって、身近な環境がどのように変わってきたか、確かめてみてください。これらの画像は商業目的を除き、自由に使っていただいて結構です。その際は小さく「千葉大学環境リモートセンシング研究センター」とクレジットを入れていただければありがたいと思います。

[画像のパラメータ] ArcView等のGISに読み込む際には下記のパラメータをお使いください。
空間分解能15m、日本測地系、UTM54帯、左上座標(北緯36度10分、東経139度40分)、右下座標(北緯34度50分、東経140度55分)

平成16年度第2回千葉大学全学公開講座「身近な環境と生活との関わり」』の資料


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