NOAA Products データセット
CEReSで受信したNOAA/AVHRRを等緯度・経度にリサンプリングして提供します。ここからデータを入手しましょう。中にはたくさんのファイルが入っています。これは圧縮されたNOAA/AVHRRの画像データです。画像情報を下に示します。
IMAGE DATA INFORMATION
SATELLITE : NOAA-12,14,15
SIZE : 5562 Lines x 6378 Pixels
VALUE : 2 BYTES
RESOLUTION : 1km (0.01097869EW x 0.00899322NS degrees)
EXTENT :
Ch.1,2 : Albedo (0.0, 100.0%) == (0, 1000)
Ch.3,4,5 : Brightness Temperature (0.0, 320.0K) == (0, 3200)
BAND : 10(Ch.1,2,3,4,5,NDVI,saa,sca,sst,sza)
NDVI : (-1.0,+1.0) == (-100,100)
Solar azimuth angle(saa) : (-360, +360) == (-3600, +3600)
Scan angle(sca) : SST (sst) : (0.0, 320.0K) == (0, 3200)
Solar zenith angle(sza) : (-360, +360) == (-3600, 3600)
ファイル名:nxxyymmddhh.tar
ここで、nはNOAAを意味し、xxは衛星番号、yymmddhhはそれぞれ年月日時間(GMT)を表し、tarで固めてあります。
●ファイルのダウンロードと解凍
アーカイブされているデータの中からこのデータをダウンロードしましょう。
n1498090905.tar.bz2
このデータはNOAA14号のデータで、1998年9月9日の5時に撮影されたものであることが名前からわかります。時間はGMTですのでJSTにするには9時間を足してください。
ダウンロードしたデータはbz2形式で圧縮されています。これを適当なソフトウエア(多くの圧縮ソフトが対応しています)を使って解凍すると、以下の10個のファイルが生成されます。
n1498090905.mb1.gi : 赤バンド
n1498090905.mb2.gi : 近赤外バンド
n1498090905.mb3.gi : 熱赤外1
n1498090905.mb4.gi : 熱赤外2
n1498090905.mb5.gi : 熱赤外3
n1498090905.nvi.gi : 植生指標
n1498090905.saa.gi : Solar azimuth angle
n1498090905.sca.gi : Scan angle
n1498090905.sst.gi : SST
n1498090905.sza.gi : Solar zenith angle
ここで、拡張子giはシステム開発元である米国Global Imaging社のフォーマットであることを意味していますが、イメージファイルブロックに80バイトのヘッダーが付加されているだけです。ヘッダーを読むにはこのプログラムを参照してください。(バグがあります。ファイル入出力はコマンドラインで行ってください。)
作成された各ファイルをお使いのソフトウエアにインポートするには80バイトのヘッダーをスキップする操作を行い、画像サイズとして5562 Lines x 6378 Pixelsを指定してください。
●サブセット画像の利用法
サブセットは「中国東北三省」、「中国華北平原」、「日本・韓国」の3地域について準備してあります。それぞれの切り出し範囲と画像サイズは下記の通りです。ER Mapper形式で作成してありますが、拡張子なしがBIL(Band InterLieved)形式の画像ファイル、*.alg,*.ersはERM用のファイルです。一般ユーザーは拡張子なしの画像ファイルをご利用ください。(データ利用についてはお問い合わせください)
東北:N54-N38, E115-E136, 1780 Line x 1914 Pixel
華北:N42-N28, E110-E123, 1559 Line x 1186 Pixel
日本:30N-47N, 123E-147E, 1892 Line x 2188 Pixel
Productデータからの切り出し位置はそれぞれ下記の通りです。
(Start Pixel, End Pixel, Start Line, ENd Lineの順で)
東北:1367, 3280, 668, 2447
華北:910, 2095, 2001, 3559
日本:2094, 4281, 1445, 3336
各サブセット画像データは全10チャンネルをBILの形式でまとめられています。ヘッダーは付いていませんので、上記の画像ファイルサイズとチャンネル数を指定して、お使いのアプリケーションにインポートすることができます。*.alg, *.ersはER Mapper用のファイルですので、ERMユーザーの方はそのままお使いください。
なお、各画像データの数値はMSBFirstあるいはLargeEndianの非インテル系の様式で格納されています。Windows等のIntel系のコンピューターでは、(i)アプリケーションが対応している場合はMSBFirstであることを指定して使う、(ii)バイト順を入れ替えたファイルを生成して使う、の二通りがあります。
インテル系では2バイト整数1234hは3412h、4バイトの12345678hは78563412hとしてメモリーに書き込まれることになります。
10個のgiファイルを連結してひとつのBSQファイルを作成するプログラムを作りました。このプログラムをご参照ください。
●データ利用の実際
準備:データをダウンロードし、解凍する準備。
bzip2.exeはここから実行ファイルをダウンロードできます。[Downloads]のページに進み、お使いのOSに対応するexeファイルをダウンロードしてください。060522の時点ではWindows版はbzip2-102-x86-win32.exe が利用できます。ダウンロードしたらファイル名を短くし(bzip2.exe)、作業領域に置くか、パスの通ったフォルダに置いてください。
作業:n1498090805.tar.bz2をダウンロードし、解凍してみよう。
n1498090805.tar.bz2を解凍するには、bzip2 -d n1498090805.tar.bz2 とすると、しばらくして n1498090805.tar ができあがります。tarは複数のファイルを連結した形式ですので、これを解くにはtarコマンドを使います。tarも、ここからダウンロードできますが、一般に使われる解凍ソフトウエアでもサポートされていますので、それを使うことができます。ちなみに私は、これを気に入って使っています。よくみたらbz2もサポートしていました。最初から使えば良かったという声も聞こえますが、bzip2.exe、tar.exeを使うとバッチファイルで大量のデータの解凍を一気に行うことができます。
10個のファイルができました:次はどうする。
先に紹介したこのプログラムを使いましょう。コンパイルして実行形式に変換しておきます。
このプログラムは単にmakebsqと入れると、以下のメッセージを出力してくれます。様々なパラメータはコマンドラインから入力します。
Usage: makebsq [ch.1] [ch.2] [ch.3] .... [output]
Be careful, final file is output file! If you forget to assign it. Last file will be broken!!!
このプログラムはコマンドラインに最後に入力するファイル名が出力ファイルとなります。入れ忘れると、最後の入力ファイルが壊れますのでご注意ください。
makebsq n1498090905.mb2.gi n1498090905.mb3.gi n1498090905.mb4.gi n1498090905.mb5.gi n1498090905.nvi.gi n1498090905.saa.gi n1498090905.sca.gi n1498090905.sst.gi n1498090905.sza.gi n1498090905.bsq と入力すると、n1498090905.bsq が10個のチャンネルを持つBSQファイルになります。
こんなに長々とコマンドラインで入力できないという方。バッチファイルを作れば楽なんですが、ファイル名を1,2,3,..てなふうに変えておけば楽ですね。ファイル名が変えられない場合、読み取り専用になっている可能性があります。プロパティーで読み取り専用のチェックをはずすか、コマンドラインから、attrib -r *.* のおまじないを入れてみてください。 makebsq 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 output.bsq ですんでしまいます。
注)このプログラムではバイナリデータをIntel形式に自動的に変更します。非インテル系のワークステーション、アップルを使う方は注意してください。
最後に、ER Mapperにインポートして、画像化して見ましょう。チャンネル(バンド)数は10、Singed Integer、画像サイズは5562 Lines x 6378 Pixelsです。